伊藤忠商事の既存の高層ビル屋上に100キロワットの太陽光発電

既存の高層ビル屋上の太陽光発電

2010年03月29日(月)

3月29日付けの毎日新聞サイト記事「伊藤忠:本社ビルに太陽光発電 3.5フロア分電力量」から。

伊藤忠商事は29日、東京都港区の東京本社ビル屋上に太陽光発電システムを設置し、報道陣に公開した。高層ビルの屋上としては国内最大級で、新築高層ビルの屋上に同システムを設置するケースはあるが、既存高層ビルへの大規模設備の設置は初めてだという。伊藤忠は、一般家庭に比べ普及が遅れている企業や公共団体に、同システムを売り込む考えだ。

東京本社は、地上22階建て、高さ約90メートルで、80年に完成した。太陽光パネル850枚をクレーンでつり上げ、519平方メートル敷き詰めた。隣接する低層の商業施設屋上と合わせ、民家で30軒分、同ビルでは3.5フロア分の照明の電力量にあたる100キロワットの発電容量がある。

事業費は1億4000万円で、うち環境省から3000万円の補助金を受けた。年48トンの二酸化炭素(CO2)削減効果があるという。(C)毎日新聞

伊藤忠商事の東京本社屋上に大規模な太陽光発電システムが設置された話題だ。出力は100キロワット。既存の高層ビルにこのような大規模な太陽光発電システムの設置は国内で初めて、とのことだ。

高層ビルの屋上に設置したため、太陽光パネルをクレーンで吊り上げて設置。ということは設置費用がかさんだことが予想できるが、やはり総工費は1億4千万円で、1キロワット当たりの設置単価は140万円と一般住宅用の約倍の設置費用だ。

この出力100キロワットのシステムは、太陽光パネル850枚で設置面積は519平方メートル、とのことだ。この数字からいろいろなことがわかる。

まず、太陽光パネル1枚の面積は、519平方メートル÷850枚 ≒ 0.6平方メートルで、通常の太陽光パネルの面積1.5平方メートルよりはずいぶん小さい。小さい太陽光パネルを使用して隙間がほとんど無いように無駄なく配置した、ということだろうか。

また太陽光パネル1枚当たりの出力は、100キロワット÷850枚 ≒ 0.12キロワットで、通常の太陽光パネルの約半分の出力だ。1枚当たりの面積が小さいのでこれも当然の結果だ。

さらに、この519平方メートルに通常の太陽光パネル(面積1.5平方メートル、出力0.2キロワット)を設置した、と仮定すると、仮定の出力は 519平方メートル÷1.5平方メートル×0.2キロワット ≒ 69.2キロワットとなる。実際には出力は100キロワットだ。ということは、この伊藤忠商事の本社ビル屋上に設置された太陽電池は、通常より変換効率が良い、ということになる。太陽光パネルは小さく、かつ変換効率が良い、がこのシステムの特徴だ。なので、高価になるのも当然かもしれない。


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