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建物同士で太陽熱を融通

2009年11月18日(水)

11月17日朝日新聞サイト埼玉版記事「太陽熱 隣のビルにおすそ分け」から。

◇オフィスの空調用 余ったら・・・ホテルの調理室へ
熊谷でモデル事業

熊谷市と東京ガスは、太陽熱エネルギーを建物間で融通しあうモデル事業に取り組む。エネルギー使用の頻度や時間帯が異なる建物を熱融通導管でネットワーク化、効率よくエネルギーをやりとりしてロスを少なくしようというもの。国内最高気温を記録、年間の快晴日も多い熊谷の気象条件を生かした試みで、年間計約11トンの二酸化炭素(CO2)削減効果を見込む。

同社熊谷支社(熊谷市)の屋上にある既存の太陽熱収熱器を利用し、支社と市道を挟んで6メートルほど離れたホテルを結ぶ仕組みで、国土交通省のモデル事業にも認定された。

太陽熱は通常、支社内の冷暖房や給湯に使われているが、春や秋、週末などは空調需要が少ない。一方、ホテルでは調理室の給湯用などとして安定した需要があるため、余剰分をホテル側に供給することで効率を高める。

事業費は約3千万円で、半分は国の補助を活用するという。支社屋上には太陽光発電パネルやガスエンジンコージェネレーション(熱電併給)システムも設置、供給用ポンプの動力などをまかなう。

東京ガスによると、所有者の違う民間の建物で太陽熱を融通するのは国内初という。地球温暖化対策が急務となる中、一般の建物間で太陽熱を融通し合い有効活用するシステムは将来性が期待される。ただコスト面などの課題もあるため、11年度末までにデータを集め、事業可能性を探る。(C)朝日新聞

建物間で太陽熱を融通する国内初の試みで、概要は次のとおりだ。東京ガスの熊谷支社の屋上には太陽熱収熱器があり支社内の冷暖房・給湯に使用されている。オフィスなので週末や春・秋はその空調需要は少ない。その余った太陽熱を、同支社から6メートルほど離れたホテルに供給しよう、という試みだ。ホテルでは調理室の給湯などにそれを利用する。

東京ガス支社屋上の太陽熱収熱器は、太陽熱を液体の媒体に吸収させる装置だ。最新型の太陽熱温水器はこれを利用するタイプとなっており、その熱を吸収した液体を熱交換器に通して水をお湯にする。太陽光発電は太陽エネルギーのせいぜい2割しか利用できないのに対し、この太陽熱を利用するシステムは太陽熱の5割以上は利用できるという点で優れたシステムだ。

さて同支社側には、熱を吸収した液体をホテル側に送る装置が必要になる。そのポンプなどの動力電源用として、太陽光発電や(東京ガスらしい)ガスエンジンコージェネレーションシステムを設置する、とのことだ。ちなみにガスエンジンコージェネレーションシステムは、ガスを燃焼させて発電させ、余剰熱で給湯を行う装置だ。

この事業費は3千万円で、半分は国の補助、とのことだ。ということは、東京ガスとホテルの負担分は併せて1500万円だ。余った太陽熱を他の建物に融通することは自然エネルギーの有効利用という観点から大変すばらしい。しかし現状では費用がかかりすぎるように思う。

この発想を敷衍させ、ある街の地区全体がこのようなシステムを持つことを考えてはどうか。つまり、各建物の屋上に太陽熱収熱器を置き、熱を吸収した液体をソケット一つでメインパイプに接続し、その熱を各建物の給湯・空調に利用する、というアイデアだ。ここまでやれば太陽熱を無駄なく利用できる。国・自治体の補助は必要と思うが、これが実現できれば理想的エコ都市となるだろう。


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