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高層マンション建設で太陽光発電量減少

2009年11月03日(火)

神戸の話題。神戸新聞サイトの11月1日記事"新築マンションで太陽光発電量減 「日照権」は?"から一部を引用する。

神戸市内の商店街で、アーケード上に設置した太陽光発電パネルに新築マンションの影がかかり発電量が低下したため、このマンション住民が商店街に、低下した発電量分の電力料金相当額を「協力金」として払っていることが、分かった。政府は環境対策として太陽光発電を一般住宅にも普及させる方針だが、建築基準法の日影規制などに触れない建物でも発電量に響く場合があり、日照権がどこまで認められるかは今後、議論を呼びそうだ。(貝原加奈)

2004年、中央区の元町5丁目商店街が、街路灯などの電力用として発電パネルを設けた。同商店街関係者によると、冬場で月に1500キロワット、4万円分を発電できると見込んだが、06年に南側にマンションが建ち、発電量が25%減った。商店街側の申し入れを受け住民側は月に約1万円の「太陽光発電協力金」を支払うことで合意した。

商店街と住民の協議に参加したマンション建設業者は「パネルの存在は知っていた。建築基準法の日影規制は守っているが、商店街の公共性に配慮した」と説明する。その後に建設された別のマンションも同様に協力金を払っている。

日照権訴訟に詳しい蒲田豊彦弁護士(大阪市)によると、愛知県で08年10月、近隣のマンション建築により発電量が減ったとして、個人がマンション業者に発電パネルの増設費負担などを求め提訴した例があるという。「判決では、被害が受忍限度内で不法行為はないとし請求の一部が棄却されたが、建物の影による発電量低下は予見可能で、損害も具体的に示せる。今後は建築基準法などに触れない建物でも、受忍限度を超え、損害を与えたと裁判で認められる例が現れるのでは」と指摘する。
...(C)神戸新聞

太陽がさんさんと当たる場所に太陽光発電システムを設置したが、南側に高層マンションが建ち日照が大幅に低下してしまった、という、今後の日本のあちこちで発生する問題の事例だ。

一番の問題は、その高層マンションは建築基準法に抵触していない、合法建築物、ということだ。この事例の場合は、マンション建設会社が「太陽光発電協力金」を支払う、ということで合意したそうだ。解決方法がマンション建設会社の善意に頼るようでは、今後の同種の問題には対応できない。

記事によれば、マンション建設で太陽光発電設備の発電量が減った、と訴訟があったが、基本的には「負け」だったようだ。しかし今後は、損害が裁判で認定される例も出てくるのではないか、という弁護士の予想もあった。

これは、法整備が急務と思う。建築基準法の日照権に抵触していなくても、日照量の減少により損害を与えれば、たとえばその損害額の8割を恒久的に支払う、などのように法を変える必要がある。ある高層建築物によりある領域の日照がどれだけ現象するかはソフトウェアの日照シミュレーターで計算できるはずなので、損害額は正確に計算できるはずだ。

このような法整備を急がないと、全国でマンション建設会社相手の損害賠償訴訟が起こされるだろう。


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