CIS太陽電池の世界最大級製造工場が宮崎県に完成

CIS太陽電池の世界最大級工場

2011年04月19日(火)

このブログの4月11日記事「宮崎の太陽光発電所」で、宮崎県の1000キロワットの大規模太陽光発電所について書いた。そこで使用されている太陽光パネルは、ソーラーフロンティア製のCIS太陽電池であることも書いた。今日の話題は、そのソーラーフロンティアのCIS太陽電池についてだ。朝日新聞サイトの4月19日記事「世界最大級の太陽電池工場、宮崎に 原発事故受け注目」から一部を引用する。

世界最大級となる太陽電池工場が宮崎県国富町に完成し、報道関係者に19日公開された。昭和シェル石油の子会社のソーラーフロンティア(本社東京)が運営しており、福島第一原発の事故が起きてから、太陽電池についての問い合わせが増えているという。

同工場は年間で、住宅用太陽光発電システムの発電量の約30万世帯分に相当する900メガワットの太陽電池を生産できる。2月から生産を始め、7月にもフル稼働する。設備投資額は1千億円で、単独の工場としては世界最大級となる。
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同工場で製造する太陽電池は、希少金属のインジウムや銅が原料の「CIS型」。現在はシリコンの結晶をガラス基板で挟む形式の太陽電池が主流だが、CIS型の方が日陰の影響を受けにくく、生産コストが安いという。(C)朝日新聞

ソーラーフロンティア社は昭和シェルの子会社だ。CIS太陽電池を製造する大規模工場が宮崎県に完成した。その生産能力は、年に900メガワット。この規模は、太陽電池製造工場としては世界最大級、とのことだ。

CIS太陽電池は、インジウムや銅が原料の太陽電池だ。記事最後にあるとおり、現在はシリコン結晶型の太陽電池が主流だが、CISは生産コストが安いこと、また日陰の影響を受けにくいことから、今後成長が期待される太陽電池だ。

ただ、CISにも若干の問題はある。それは、太陽エネルギーの変換効率がシリコン結晶系には及ばないことだ。これは将来は向上が期待できるようだ。もうひとつの欠点は、原材料のインジウムが希少金属であることだ。このインジウム、例によって現在の主な生産国は中国で、日本は中国から大量のインジウムを輸入している。ということは、中国の出方如何では、少し前に問題になった稀土元素のように、価格急騰や、中国の輸出停止、という悪い状況も考えなければならないのはつらいところだ。

なおWikipediaによれば、2006年まではインジウムの世界最大の鉱山は札幌の豊羽鉱山だったそうな。しかし採算悪化、資源枯渇で採掘停止となってしまったとのこと。大変残念な話である。


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