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カテゴリー:和歌山県

和歌山市役所の太陽光発電設備の元を取るのに75年

2010年05月22日(土)

今日は和歌山市の話題。朝日新聞サイト和歌山版5月21日記事「元取るのに75年/市の太陽光発電事業」から一部を引用する。

◎市長「お金より市民啓発」

元を取るのに75年!?――。和歌山市が今夏以降に市役所本庁舎に設置する太陽光発電パネルがもたらす電気代削減効果について、こんな試算が出た。20日に大橋建一市長がデータを発表した。設置費用の多くは国の補助金で賄われるものの、大橋市長は「お金よりも市民への啓発効果を期待している」と説明した。

市役所本庁舎の2~7階南側壁面に8月から11月にかけて太陽光発電パネル約180枚、延べ約256平方メートルを設置する。発電能力は30キロワット。二酸化炭素排出量の削減効果を年間14トンと見込む。事業費は約2864万円。当初の見積もりでは市の負担は約300万円で、大半は国庫交付金を活用する。

電力はすべて本庁舎で消費するが、電気代の削減効果は年間約38万円で、本庁舎の電気代の0.6%にとどまるという。削減効果で事業費を賄うには約75年かかる計算だ。
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この日、定例会見でデータを発表した大橋市長はパネルの耐用年数について「75年ももつわけがない」と述べ、「黒字」効果が出る見込みのないことを認めた。その上で「費用対効果論はあるが、市がパネルを置くことで市民がうちも、という気持ちになってくれたらいい」と話した。(C)朝日新聞

太陽光発電設備の設置費用の元を取るのに75年かかる試算、という話題だ。和歌山市の市役所に設置された太陽光発電パネルは180枚で、設置面積は256平方メートルで、その出力は30キロワットだ。この数字から、太陽光パネル1枚当りの面積を計算すると約1.42平方メートルとなる。ほぼ通常のサイズだ。通常のサイズの通常の太陽光パネルなら1枚当りの出力は約0.2キロワットなので、太陽光パネルは180枚あることから計算上は180枚×0.2キロワット = 36キロワットとなる。しかし実際には出力は30キロワットなので、能力の低い太陽光パネルを使用しているか、他に原因がある。

この和歌山市役所の場合は、「他に原因」の方だ。引用記事では、太陽光パネルを設置したのは屋上ではなく、南側壁面とある。いくら南側でも朝夕の太陽は受けられないし、一年を通した最適な角度ではないので、能力は下がるはずだ。

そして更なる問題は、壁面への設置なので設置費用が多くかかることだ。事業費は2864万円で出力30キロワットなので、1キロワット当りの設置費用は割り算すると約95万円となる。このブログで何回も記事にしたように、自治体の役所に国の補助金で太陽光発電設備を設置すると大変割高な設置費用となる。この和歌山市の場合もその側面はあるのだろうが、それ以外にこの設置場所が壁面であることが大きいだろう。

設置費用がかさむこと、また導入効果は電気代の削減のみで考えていることで、設置費用の元を取るのに75年かかる、という計算が出たということだ。もちろん通常どおり屋上に設置すればもっと安く設置でき、元を取る年数も短くなっただろう。またこの導入効果に売電は入っているのだろうか?これは市の太陽光発電施設なので個人宅とは異なるので、売電価格は大変安い可能性がある。それも元を取る年数が長くなる一因だろう。

日高川町が木質パウダーにより排出権取引可に

2010年03月13日(土)

今日は和歌山県日高川町の話題だ。朝日新聞サイト和歌山版の3月11日記事「CO2 排出権取引OKに」から一部を引用する。

■「木質パウダー」の日高川町

間伐材やおがくずから作った「木質パウダー」を宿泊施設のボイラーの燃料に導入している日高川町の取り組みが、二酸化炭素(CO2)の排出削減分を企業に売却できる「国内クレジット制度」の事業として制度を運営する認証委員会から認証を受けた。町によると近畿の自治体では初めてという。

国内クレジット制度は、中小企業や自治体が削減したCO2の排出権を大企業に売却できる制度。京都議定書の目標達成のために国が昨年10月に運営規則を作った。参加するためには有識者からなる認証委員会の承認が必要。

木質パウダーなどのバイオマス燃料は元々森林としてCO2を吸収しているため、燃焼してもCO2を増やさないとみなされている。

町の外郭団体が運営する「きのくに中津荘」と「美山温泉愛徳荘」の計3基のボイラーを今月から、石油系燃料から木質パウダーに切り替えた。これにより年間計147トンのCO2削減効果が見込まれる。国内の排出量取引市場では、補助金割合を差し引いても104トン分に相当するという。今回の場合1トン当たり千円程度で売れるため、年間約10万円の収入になる。

玉置俊久町長は「収入面では大金ではないが、『エコの町』を全国にアピールしていく」と話している。町内では25日に風力発電施設10基が稼働する予定で、さらに今年中には川辺西小学校など3施設で太陽光発電も完成する。 (C)朝日新聞

日高川町は和歌山県中部に位置する人口11,000人程度の町だ。その日高川町は「エコの町」を目指し様々な取り組みを行っている。そのひとつが「木質パウダー」。この木質パウダーは間伐材やおがくずからつくり、ボイラーの燃料として使用する。この木質パウダーは燃焼してもCO2を増やさない、とみなされている。町はその木質パウダーを町の宿泊施設の3基のボイラーに導入した。その結果、年間147トンのCO2削減効果が見込める、とのこと。

そして町は、その削減分を企業に売却できる「国内クレジット制度」の認証を受けた。町が国内クレジット制度の認定を受けたのは近畿圏では日高川町が最初、とのことだ。

この削減分を企業に売っても収入は10万円程度と少ない。しかし町は、エコの町として日高川町を全国にアピールできる。

町はこのほかのエコの取り組みとして、25日に風力発電が10基完成する、とのことだ。また、今年中に小学校など3施設に太陽光発電システムを設置する。

人口1万人ちょっとと小さな町だが、エコへの取り組みをきちんと実行している町として評価できる。なお日高川町のサイトではこのあたりの活動について書かれていないように思う。サイトに検索機能が無いので見つけられなかっただけかもしれないが。ユニークな活動をしているからにはそれをホームページできちんと報告・宣伝すべきだろう。


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