2010年2月 | 燦燦太陽光発電.エコ

2010年2月

市民による太陽光発電の設置

2010年02月01日(月)

市民が主体・主導で設立した太陽光発電施設の例として、このブログの昨年10月23日記事で「茅ヶ崎市の市民立太陽光発電所」を紹介した。今日の話題は同様の市民主導の太陽光発電施設。毎日新聞サイトの滋賀版1月31日記事「市民共同発電所:地域循環型のモデルに 2号機で開所式--東近江 /滋賀」から一部を引用する。

太陽光発電システム「ひがしおうみ市民共同発電所2号機」が東近江市上之町の「FMひがしおうみ」に開設され、開所式が30日、行われた。市民共同発電所は各地にあるが、売電の収益を地域商品券で出資者に返す地域循環型のシステムは珍しく、「東近江モデル」として注目を浴びている。

2号機を設けたのは、「ひがしおうみコミュニティビジネス推進協議会」の呼びかけで出資した市民28人と1団体で作る「2号機出資組合」。1口10万円で集めた290万円の出資金で、FMひがしおうみの屋根に1枚183ワットの発電ができる太陽光パネルを23枚設置した。年間の発電量は4300キロワット時。

街路灯などで使用した残りの電力は電力会社に売り、収益は1年ごとに、市内での買い物に使える地域商品券「三方よし券」(1口につき8000円分)で出資者に配布される。1号機は7年前に同市の八日市野菜村に設置されたが、収益は現金で配分されており、地元に還元される方式は2号機が初めて。

この日の開所式では西沢久夫市長が「市民共同発電所は市民が自由に出資参加できる。東近江の取り組みは原口総務相も『東近江モデル』と呼んで、全国から注目されている。3号機、4号機と増やし市民参加による再生エネルギー社会を構築していこう」と呼び掛けた。(C)毎日新聞

先のブログ記事の最後に、市民による太陽光発電施設はそれほど多くないだろう、と予測を書いたが、今日の引用記事によればこのような市民主導の太陽光発電施設は全国に存在するようだ。しかし今日紹介する「ひがしおうみ市民共同発電所」には他の市民発電施設には無い大きな特徴がある。

その特徴とは、売電の利益を地域商品券で出資者に返す、というシステムだ。これは地域循環型のシステムということで、「東近江モデル」として全国から注目を浴びているそうだ。今回完成した太陽光発電施設は2号機だが、1号機時代は売電利益は現金で出資者に戻した。地域商品券は今回が初めて、とのことだ。このモデルのユニークさは、売電利益が出資者のみの利益になるのではなく、地域商品券での物品購入で地域も利益を受ける、ということだ。これはすばらしいモデルといえる。

ちなみにこの太陽光発電設備は、出力183ワットの太陽光パネルを23枚設置、ということなので、掛け算をすると出力は約4キロワットとなる。設置費用は290万円とのことなので、1キロワット当たりの設置費用は約69万円となる。今となっては若干高めかもしれないが1年前なら普通の価格だ。

今回の設置費用290万円は、市民28人と1団体、1口10万円の出資で賄った。10万円という金額、やはり環境に対する意識がかなり高いひとたちが出資した、と想像する。

この地域振興と太陽光発電推進をかねた東近江モデルが全国に波及することを望む。

東京駅に太陽光発電

2010年02月02日(火)

東京新聞2月1日付記事「JR東京駅 エコに変身 330メートル 太陽光パネル」から。

JR東京駅の東海道線ホーム屋根全体に、約三千八百平方メートルの太陽光発電パネルが設置される。JR東日本は東京の玄関でクリーンエネルギーの導入をアピールする。

パネルは延長約三百三十メートル、幅十~十七メートルと、都心では破格の大きさ。出力四百五十キロワット。発電量は駅全体の使用量の1%にも満たないが、年間約九十八トンの二酸化炭素を削減できる。新年度早期に運用開始する予定。総工費約十四億三千万円。うち約一億三千万円は国からの助成。駅利用者が発電量などを確認できるモニターの設置も検討している。

東京駅は、建設当時の赤れんが駅舎への復元が進められており、環境面でも生まれ変わる。千代田区も環境対策のモデルとして助成を検討している。(C)東京新聞

JR東京駅の東海道線ホームの屋根全体が太陽光発電パネルで覆われる。パネルは延長330メートル、幅10~17メートルというから、非常に長い。引用記事にあるように「都心では破格の大きさ」といえる。

出力は450キロワット、とのこと。一般家庭の約100軒分に相当する。しかしその発電量は東京駅全体の1%にも満たない、というから、鉄道の駅がいかに電力を必要としているかがよくわかる。

総工費は14億3千万円。ということはそれを450キロワットで割ると、1キロワット当たりの太陽光発電設置単価はなんと318万円になる。これは信じがたい高い価格だ。450キロワットクラスになるとスケールメリットがあるので通常は1キロワット当たり50~60万円程度だろう。東京駅はかつての赤れんが駅舎を復元させているようだが、その景観に合わせるために多大な費用がかかっている、としか思えない。

金沢市の太陽光発電システム設置補助金

2010年02月03日(水)

このブログの昨年11月6日の記事「石川の太陽光発電システム補助金」で、石川県と金沢市の太陽光発電設置補助金について書いた。そのとき、金沢市の補助金額を

石川県の県庁所在地である金沢市の補助金だが、これは結構渋い。1件あたり5万円だ。1キロワット当たり、ではなく、1件当たりの金額だ。

と書いた。1キロワット当たりではなく1件当たり5万円とは、市町村レベルの補助金としては少ない。今日はこの金沢市の太陽光発電設置補助金の話題だ。読売新聞サイト石川版の2月1日記事「太陽光発電補助申請100件 金沢市前年度の4倍以上」から一部を引用する。

金沢市の住宅用太陽光発電システムの設置費補助制度の申し込みが、1月20日現在、過去最高の100件に達した。前年度の23件から、4倍以上に跳ね上がった。国が2009年1月に補助を復活したほか、余った電力を従来の2倍の価格で電力会社に買い取らせる国の制度が同年11月に始まったことが、追い風になっている。

市は04年度から、太陽光発電システムの設置費補助制度を設けた。初年度は69件の応募があったが、それ以降は減り続け、08年度は23件にとどまった。市は補助額の変動はあったものの制度を維持してきたが、国が06年度と07年度、県が08年度の補助金を打ち切った影響が大きいという。

09年度は国、県、市の補助制度が、すべてそろった。標準タイプ(出力4キロ・ワット)を設置する場合、市5万円(一律)と国28万円のほか、県(太陽光発電など3点以上の合計額の5%を助成)を足すと、40数万円の補助金が出る計算になる。さらに、昨年11月の制度改正で、余った電力をそれまでの約2倍にあたる1キロ・ワット時あたり48円で、電力会社が買い取ることが義務付けられた。
...
市環境政策課は「CO2削減など環境保護に対する意識が高まってきた。補助制度の充実もあり、来年度も100件以上の申し込みがあるのではないか」とみている。(C)読売新聞

「結構渋い」金額と書いた金沢市の補助金が人気で、1月20日現在で過去最高の100件に達した、とのことだ。2009年度は国・県・市の設置補助金がすべて揃ったことと、以前の約倍の価格での余剰電力買取制度の11月開始の2つの要因で太陽光発電の設置が進んでいるようだ。

この引用記事によると、出力4キロワットの太陽光発電システムを設置する際、国・県・市のすべての補助金を貰うとその合計額は40数万円になる、とのことだ。ただ県の補助金は、先のブログ記事にも書いたが、太陽光発電システムを含む3つの設備の合計額の5%なのだ。太陽光発電システム単独では受けられない補助金なのだ。従って県の補助を受けようとすると初期費用がさらに増加する、ということになる。

どうも石川県も金沢市も、太陽光発電の設置補助金をケチっているように思う。この少ない補助金なのにそれに殺到しているのだから、額を増やせばさらに太陽光発電の設置が進展することは間違いないのに。

倉庫の屋根に太陽光発電

2010年02月04日(木)

朝日新聞サイトの静岡版2月3日記事「倉庫で太陽光発電」から。

総合物流業の「浜松倉庫」(浜松市中区)は、同社袋井流通センター(袋井市)の屋根に太陽光パネルを設置して発電を始めた。営業倉庫への大型太陽光パネルの設置は珍しいという。発電出力は100キロワットで、一般的な家庭用太陽光発電の35軒分に相当。倉庫の電力すべてをまかなうことができ、年間51トンのCO2削減効果がある。休業日などに発電した余剰電力は、電力会社に売電しているという。(C)朝日新聞

浜松倉庫という会社の流通センター(袋井市)の屋根に太陽光発電システムを設置した、という話題だ。出力は100キロワットというから、倉庫の屋根に搭載した太陽光発電設備としては大きい。

この太陽光発電で同流通センターの倉庫の電力をすべて賄える、とのこと。倉庫は電力使用量は少ないのかもしれない。
もちろん休業日の発電は売電だ。日照時間の多い静岡県なので充分な売電益が上がるだろう。

同社のホームページにはトップ画面のTOPICS中にこの太陽光発電の話題が書いてある。稼動は昨年12月、とのことだ。太陽光発電画像で全体像も良くわかる。

新駅レンタサイクル施設の二酸化炭素削減

2010年02月05日(金)

当ブログの昨年12月11日記事「阪急摂津市駅のカーボン・ニュートラル」で、3月14日開業予定の阪急電鉄摂津市駅が、二酸化炭素の実質排出量をゼロにする「カーボン・ニュートラル・ステーション」であることを書いた。またその二酸化炭素排出量のうち自前で削減できるのは半分で、残りは二酸化炭素排出枠の購入で賄うことも書いた。今日の記事はその続編とでもいう内容。阪急電鉄2月4日発表のニュースリリース記事太陽光発電と電動アシスト付自転車を備えた「阪急レンタサイクル摂津」を開業しますから一部を引用する。

...3月1 4日の摂津市駅開業にあわせ、同駅南側の駅前広場に、当社では1 9番目となるレンタサイクル営業所「阪急レンタサイクル摂津」を開業します。

同営業所では、 『カーボン・ニュートラル・ステーション』摂津市駅にふさわしく、当社のレンタサイクル施設では初めて、屋根の上に太陽光発電パネルを設置し、太陽光の自然エネルギーを利用して電動アシスト付自転車の充電や、施設内の照明、空調など-の電力供給を行います。また、施設内の照明にはすべてLED照明を採用することにより消費電力を低減するほか、外周フェンスには景観にも配慮した植栽を施し、その植栽の准水には同駅の雨水を一部利用するなど、環境負荷軽減を図ります。さらに、貸し出し自転車には、普通自転車150台に加え、電動アシスト付自転車150台の合計300台を配備し、 「電動アシスト付自転車の定期利用料金」を新たに設定します。

なお、この施設の整備にあたり、環境省の「平成2 1年度低炭素地域づくり面的対策推進事業」の補助を受けています。

「阪急レンタサイクル摂津」の概要
...
2.施設の特徴 
○施設の屋根の上に、太陽光発電パネルを設置し、電動アシスト付自転車の充電や施設内の照明、空調などに奄力供給を行います。
○施設内のすべての照明をLED照明とし、消費電力を低減します。
...
5.自転車台数 合計300台(普通自転車150台、電動アシスト付自転車150台)
...
(参考2) CO2削減について
太陽光発電とLED照明の導入により、施設に起因するCO2排出量を約42%削減します。
(下記表参照)

また、駅2km園内から駅まで、毎日バイクを利用する50人が、自転車利用に換えると、約5t/年のCO2削減効果があります。(C)阪急電鉄

記事中の表は次のとおりだ。

CO2削減について
施設に起因するCO2排出量
(電動アシスト付自転車の充電や施設内の照明、空調など)
約4.8t/年
太陽光発電(5kw).LED照明導入によるCO2削減量 約2.0t/年(約42%のCO2削減)

(C)阪急電鉄

カーボン・ニュートラル・ステーションを目指すため、同駅のレンタサイクル施設の屋根に太陽光発電パネルを設置し、その電力は電動アシスト付き自転車の充電や施設内の照明・空調などに使用する。その太陽光発電の出力は5キロワットと、少し大きな一般家庭並みだ。またその施設内の照明はすべてLED照明。そして貸し出す自転車300台の内の半分が電動アシストつき自転車、とのことだ。

この効果は、このレンタサイクル施設に起因する二酸化炭素排出量を42%削減できる、とのことだ。また駅まで毎日バイクで通う人が自転車に乗り換えると、1年に約5トンの二酸化炭素を削減できるそうだ。電動アシスト自転車の定期利用額は月に3,400円と、リーズナブルな価格だ。ガソリン代もかからないのでバイクから電動アシスト自転車に乗り換える人も結構いるのではないだろうか。

現在はカーボン・ニュートラル・ステーションを目指すとこのように話題になるが、あと5年もすれば新駅はカーボンニュートラルが当たり前、の時代になるだろう。


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