2009年12月 | 燦燦太陽光発電.エコ

2009年12月

神奈川県庁に太陽光発電による電気自動車充電スタンド

2009年12月01日(火)

神奈川の話題。東京新聞サイト11月27日記事「太陽光発電ありがとサン 電気自動車の『充電』稼働 県庁で全国初」から。

太陽光発電を活用した電気自動車(EV)用充電システムが県庁内に備え付けられ、二十六日から稼働を始めた。EVが約五十キロ走行するのに必要な電力供給が可能で、充電時間は三、四時間。県公用車の計八台のEV向けに利用される。県によると全国初の設置。

システムは縦約五メートル、横約三メートルの太陽光発電パネル、リチウムイオン蓄電池、コンセントなどを備えた充電ユニットから成る。大型リチウムイオン電池開発などを手掛ける「エリーパワー」(本社・東京都品川区)が開発し、県がリース会社を通じ月十四万円で借りる。この日は県庁で式典があり、松沢成文知事らが稼働開始を祝った。(C)東京新聞

電気自動車(EV)の普及には充電スタンドの整備が急務だ。太陽光発電を利用したEV用充電スタンドが神奈川県庁に設置された。県公用車のEV用とのことだ。

引用記事中画像を見ると、太陽光パネルが結構大きい。この太陽光パネルは5メートル×3メートルの大きさだ。

この太陽光発電によるEV用充電スタンドは「エリーパワー」社製。そこで同社のホームページを調べると、「太陽光をエネルギー源とした独立型リチウムイオンEV 充電スタンドを開発」ページを見つけた。今回の神奈川県庁に設置された充電スタンドに関するページだ。ここに、このシステムについて詳しく書かれている。

システムの概要は、太陽光発電による電力をリチウムイオン電池に蓄電し、EV用充電のみならず100V電源としても使用できる製品だ。太陽光パネルの出力は2.1キロワット、蓄電容量は約5.8キロワット時、出力は交流100Vまたは200V、15Aだ。また説明文によると、運転状況は同社から遠隔監視を行うそうだ。

機器モジュールとしては、太陽光パネル、リチウムイオン蓄電ユニット、EVチャージャーの3つだ。その画像を見ると、特にリチウムイオン蓄電ユニットが大きいことが目を引く。携帯電話のリチウムイオン電池を想像すると全然違う大きさだが、約5.8キロワット時の充電容量なのでサイズが大きいことは当然だろう。そして高価であることも想像できる。事実、上記引用新聞記事によると、リース料は月14万円、とのことだ。残念ながら家庭用とは言い難いシステムだ。将来、家庭用の安価な同種製品の登場が待ち望まれる。

東京電力の川崎市臨海部メガソーラーは日立と東芝が受注

2009年12月02日(水)

このブログの11月9日記事「山梨県に東京電力がメガソーラー」で、東京電力は山梨県に出力10メガワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設予定であることを記事にした。東京電力はそれ以外にもメガソーラーを計画している。そのひとつが、川崎市臨海部に建設予定の出力20メガワットのメガソーラーだ。概要を見ると発電所は、浮島太陽光発電所(出力7メガワット)と扇島太陽光発電所(出力13メガワット)の2つを建設する。今年着工し、2011年に稼動開始、とのことだ。

さて今日の話題は、この東京電力の川崎市臨海部メガソーラーだ。朝日新聞サイト11月30日記事「国内最大級の太陽光発電所 日立と東芝が受注」から一部を引用する。

東京電力が川崎市の臨海埋め立て地で計画している国内最大級の大規模太陽光発電所(メガソーラー)について、日立製作所と東芝がそれぞれ1区画ずつを受注した。受注額はそれぞれ数十億円規模とみられる。日立が受注した施設の発電出力は約1.3万kWで、東芝が受注した施設は約0.7万kW。(C)朝日新聞

この記事にははっきりとは書いていないが、発電出力から、日立が受注したのは扇島太陽光発電所(出力13メガワット)、東芝が受注したのは浮島太陽光発電所(出力7メガワット)、とわかる。

ここで面白いのは、日立も東芝も、太陽光発電パネルは作っていないということだ。東芝が太陽光発電ビジネスに参入したのは今年1月。「一般住居用ソーラーパネルではなく、実用規模の太陽光発電システムの開発を計画」とのことだった。両者とも、太陽電池・太陽光発電パネルの製造で利益を上げるのではなく、それらは外部から調達し大規模システムの構築で利益を上げる、というビジネスモデルを採用したということだろう。そして日立も東芝も、発電所では実績がある。東京電力は、太陽光発電の実績より発電所構築の実績を買って両社に決定した、ということだろう。

第二京阪道の遮音壁に太陽光発電パネル設置

2009年12月03日(木)

12月1日の産経新聞サイト記事「第二京阪道、全通は3月20日 全国初の遮音壁で太陽光発電」から一部を引用する。

国土交通省近畿地方整備局と西日本高速道路は30日、京都市伏見区と大阪府門真市を結ぶ第二京阪道路(総延長28・3キロ)が3月20日に全線開通すると発表した。大阪市内から京都市内まで約1時間で移動が可能になる。

新たに開通するのは、大阪府内の枚方東インターチェンジ(IC、枚方市)-門真IC(門真市)間の16・9キロ。
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また、今回の開通区間は全国で初めて遮音壁に太陽光発電パネルを設置する。パネルは枚方学研、交野北、交野南、寝屋川北のIC4カ所の計約2400平方メートルで、最大出力は120キロワット。料金所やトンネルの照明など日中の使用電力の15~20%をまかなう。
...(C)産経新聞

第二京阪道路は来年3月20日に全線開通するが、今回新たに開通する大阪府内の約17キロ中にある4つのインターチェンジに太陽光発電パネルを設置する、とのことだ。設置するのは枚方学研、交野北、交野南、寝屋川北の4つのインターチェンジで、遮音壁に太陽光パネルを設置。設置面積は計2400平米で、出力は200キロワットだ。設置面積2400平米、ということは、約50メートル四方の面積に等しい。結構広い。そして出力200キロワットは、一般家庭の太陽光発電システムの50軒分に相当する。この電力で、料金所やトンネルの照明など日中の使用電力の15~20%を賄えるそうだ。

道路の遮音壁に太陽光発電パネルを設置するのは全国で初めて、とのこと。遮音壁に設置ということは、太陽光パネルは垂直に近い角度で設置する場所が多いだろう。ということは効率は少し下がるが、圧倒的な設置面積の多さでそれをカバーしている、ということだろう。

関西電力が福井にメガソーラー予定

2009年12月04日(金)

このブログの11月25日記事「関西電力のメガソーラーが堺市で着工」に、関西電力が着工した堺市のメガソーラーについて書いた。そのメガソーラーは規模が大きく、出力10メガワット。隣接のシャープ工場屋根に別途太陽光発電設備を設置しそちらの出力は18メガワット。合計28メガワットの世界でトップクラスの太陽光発電所となる。

今日の話題は、その関西電力が北陸に計画しているメガソーラーについて。産経新聞サイト11月26日記事「関電が福井・若狭地方にメガソーラーを設置へ」から一部を引用する。

関西電力は26日、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を福井県の若狭地方に設置する方針を明らかにした。出力は一般家庭約300戸分に当たる1千キロワット程度で、平成24年度中の稼働開始を目指している。日照条件の厳しい日本海側での太陽光発電の発電可能量や、積雪や塩害による発電への影響などを検証するのが狙い。関電のメガソーラー計画は堺市臨海部に次いで2例目。

関電は22年度から、気象観測装置を設置してデータを収集する基礎研究を始める。このデータをもとに、23年度には発電可能量の予測手法を開発する。これらの研究と並行して用地の選定を行い、24年度から建設を始める。稼働後は自社の系統で電力を供給予定で、気象条件の厳しい地域での負荷やコストについて検証する。
...(C)産経新聞

こちらは計画段階のようだ。設置場所は福井県の若狭地方で、出力は1千キロワット、ということは1メガワット程度とのことだ。ぎりぎり「メガソーラー」と言える規模だ。

問題は福井県が積雪地域ということだ。関西電力は来年(2010年)から当地で気象観測を行い基礎データを集め、それを元に2011年に発電可能量の予測を行う。同時に建設用地選定を行う。そして2012年から建設開始。というスケジュールとのことだ。

この太陽光発電所は積雪地帯の太陽光発電所の実証実験、という意味合いが濃いようで、気象条件が厳しい地域でのコストなどについて検証を行うようだ。

私の考えでは、北陸は夏の日照時間が長いため冬の積雪時期とある程度相殺され、年間発電量は関東地方と比べると1,2割減、で済むのではないか。ただ冬季に晴れても太陽光パネルの上に積雪があれば発電しないため、新潟の大規模太陽光発電所で書いたように、太陽光パネルは積もった雪が落ちやすいような工夫が必要になるだろう。

事業仕分けの結果、山梨県のメガソーラー建設に影響が

2009年12月05日(土)

このブログの11月9日記事「山梨県に東京電力がメガソーラー」で、東京電力が山梨県に出力10メガワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設予定であることを書いた。ところがこのメガソーラー建設に黒雲が。その原因は、先日終了した事業仕分けだ。読売新聞山梨版12月4日付記事「事業仕分け影響148に可能性」から一部を引用する。

政府の行政刷新会議が予算の削減を目的に行った事業仕分けで、県や市町村に関係する148事業に影響が出る可能性があることがわかった。このうち44事業は廃止や見直しなどが確実だ。県が東京電力と共同で行う大規模太陽光発電事業「米倉山太陽光発電所(仮称)」にも影響が及ぶ可能性があり、県が進めてきた「環境先進県」の取り組みにブレーキがかかるのではという懸念が強まっている。

横内知事が3日の県議会11月定例会の代表質問への答弁で、具体的な事業数を明らかにした。

知事は今議会の所信表明で「ソーラー王国やまなし」を掲げ、太陽光発電など環境施策の推進に強い意欲を示していた。しかし、148事業の中には県の環境施策に影響が出かねない事業が複数含まれている。

米倉山の太陽光発電事業に影響しそうなのが、「新エネルギー等導入加速化支援対策費補助金」だ。仕分けでは予算を半減とされた。東電が同補助金を活用して太陽光発電施設を建設予定で、総事業費は60億~70億円を見込む。(C)読売新聞

「新エネルギー等導入加速化支援対策費補助金」は事業仕分けにより予算は半減された。この補助金を利用して東京電力は同メガソーラーを建設予定だったため、影響は避けられない。

前記新聞記事によれば、他にも事業仕分けの結果、山梨県かつ太陽光発電関連で影響を受ける事業は次のとおりだ。

県が2012年に開館予定の新県立図書館も同補助金を使って太陽光パネルを設置する予定だ。県環境創造課は「米倉山や新県立図書館が予算半減の対象となれば、規模の縮小などにつながる可能性がある」と指摘する。

一般家庭への太陽光パネルの設置に国が補助金を出す「住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金」は「見送り」となった。県は国の制度に加え、独自の補助制度を設けて設置を促進してきた。同課は「補助金がなくなれば、設置する家庭も減る」と懸念する。

「公立学校施設整備事業」は「削減」とされ、校舎の耐震化工事に予算を特化するよう求められた。公共施設の太陽光発電化を進める県は、県立学校への太陽光パネル設置に同事業の予算を活用してきただけに、今後の設置に水を差すことになりそうだ。(C)読売新聞

この中に書いてあるとおり、一般家庭向け太陽光発電システム設置補助金は事業仕分けにより削減された。このことは二酸化炭素削減に重大な影響を及ぼすため、経済産業省は予算復活を目指すらしい。


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